みなさん、こんにちは
みなさんは、2018年度から柔道整復師養成校が新しいステージに上がった事をご存知ですか?
柔道整復師養成施設指導ガイドラインが変更され、「柔道整復師学校養成施設指定規則の一部を改正する省令」が施行されました。
それは、どのようなものなのか?
大きなポイントとしては、養成施設を卒業するために必要な総単位数と最低履修時間、臨床実習が大幅に増えたということです。
しかし、これではよく分かりませんね。
では、一般的な専門学校を例に挙げて見てみましょう。
【 一般的な3年制専門学校 】
1日2コマ週5日 (1コマ2時間として計算する)
※ 午前コース(朝~昼)、午後コース(昼~夕方)、夜間コース(夕方~夜)など
・1週間 ⇒ 1日 4時間(2コマ×2時間)×5日 = 20時間
・1年間 ⇒ 20時間×12ヶ月 = 960時間
・3年間 ⇒ 960時間×3年 = 2880時間
さきほどの最低履修時間2750時間を満たしていますね。
これだけを見ると、あれ?と思われた方がいるかもしれません。
その通りです。
夏休み、冬休み、春休みが計算されていません。
3年間で、130時間《2880ー2750》÷4時間《1日2コマ》=32.5日という計算になります。
長期休暇日数が3年間で32.5日(土日を除く)というのは現実的ではないので、実際のところでは、土曜日に授業を行ったり、1日あたりの授業時間を長くして対応しています。
しかし、このように対応しても各季節の長期休暇はそこまで多く確保できません。
3年間で知識だけを詰め込むか、4年間で知識と経験の両方を着実に積み重ねるかの判断が迫られます。
柔道整復師養成校へ課せられたハードルは、あと2つあります!
①柔道整復師国家試験についてです。
2020年3月の国家試験から新しい必修問題出題基準で出題されることが決定しています。
必修問題がスタートした2005年から15年の時を経ての改定です。
変更内容は下記の通りです。
②柔道整復師養成校卒業前に実施される認定実技審査についてです。
2018年度より審査方法や出題項目が大幅に変更されます。
変更内容は以下の通りです。
これまで以上に難易度が上がっているのは間違いありません。
ここまで大きく変更を加える理由は1つです。
近年の柔道整復師の質の低下を懸念した、厚生労働省が新たに柔道整復師になる者への質の向上を目的としているのです。
事実、厚生労働省の政策に関する検討会『柔道整復師学校養成施設カリキュラム等改善検討会』で、何度も議論されました。
みなさんは、この状況をどのように考えますか?
本校柔道整復スポーツトレーナー学科では、全日4年制のカリキュラム
を組んでいます。
誤解しないでいただきたいのですが、3年制の養成学校がダメで4年制が良いと言いたいわけではありません。
高校卒業してそのまま専門学校に入学される方、大学に進学するも就職先に困り専門学校に入学される方、
はたまた一度は社会人になるも仕事にやり甲斐が感じられず専門学校に入学される方、いろんな方が柔道整復師の養成学校に入学されます。
人それぞれ置かれている状況は全く違うと思いますので、各々の人生プランに合った教育カリキュラムの専門学校を選んでいただきたいのです。
柔道整復師を志望するみなさん、現在の状況をきちんと把握した上で、将来を見据えた学校選びをしましょう